追記:2023/05/04時点の情報
Nreal Airは2022年3月の出荷時点には互換性に難がありHDMI変換で使用するのは対応機器が限られていたため正直お勧めできなかったんですが、2022年10月のアップデートで互換性問題もほぼ解消され映像に関しては一般的なHDMIをUSB Type-Cに変換するアダプターで対応可能です。
ファームウェアのアップデートはPC等のブラウザで利用できます。
音声に関しては今もってUSBオーディオで変わっていないので、HDMIをUSB Type-Cに変換するアダプターをPCやPlayStation 4、PlayStation 5、最近のAmazon FireTV Stickなど対応機種のUSBに接続して給電&データ通信ができる場合以外はNreal純正Adapterが必要です。
なお対応解像度は1920×1080 60fps(フルHD)のみなので、メガドライブミニやファミコンミニなどのようなフルHDでの出力ができない機器は非対応です。
どうしても使いたい!という場合はFire TV Cube(第3世代)のようなコンバート機能のある機器を経由して使用する必要があります。
発売当初と比べると比較的簡単に使える状況が整ってきました。FireTV Stickとの組み合わせなどの記事もありますので参考にしてください。
Nebula for Windowsのベータテストが始まりまして、発売1年過ぎてますます盛り上がってるNreal Airに今後も注目です!
ここから先は古い情報になるので、現状と合わない記述もありますが記録として残してあります。
追記:Nreal純正HDMI→USB Type-C変換アダプター
追記:2022/09/15
現時点で基本的にお勧めしないスタンスは変わらないんですが、公式から変換アダプターが発売されるので、そちらでどうなるか楽しみですね!
結論から先に
正直無理してHDMIを変換して使うのはお勧めしません。
それでもどうしてもって場合、現状はWACOM Link Plusを買って特殊な1920×1080出力に対応できてUSBオーディオに対応している機器で使うのがベターです。基本的にはPC以外では繋げるだけで映像と音声を楽しむことはできないとお考えください。
GOOVIS HC2.0などで画像が乱れる場合、PC側で対応させることができます(後述)
Nreal AirのEDID仕様確認
EDIDというのはざっくりいうと出力機器側にディスプレイの仕様を教えるための仕組みです。EDIDを見て出力機器側はどんな解像度や音質で送れるかなどを判断します。
Nreal AirをUSB Type-Cで接続してPC側に通知されたEDIDを見たところ…
- 音声非対応のためHDMI経由で音は鳴りません(スピーカーはUSBオーディオ)
- 対応解像度が1920×1080 60p(以下1080p)のみ対応の上、標準仕様の148.5MHzに対応していない
音声非対応は出力機器がUSBオーディオに対応している場合はWACOM Link PlusのmicroUSBと接続すれば、USBオーディオに対応している機器全てが対応しているわけではなく、PCやPS4はUSBオーディオ機器として認識しますが、Nintendo Switchは認識しません。
非対応という通知を受けた出力機器は音声を出力しないので、HDMIの音声分離機を使っても音声は取れません。出力機器側がBluetoothスピーカーに対応している場合はそちらから音声を出力することができます。
GOOVIS HC2.0のような変換器は音声対応と偽装して通知するため音声分離機で外部スピーカーやイヤホンに音声を出力することが可能です。※映像は乱れる
解像度が特殊な1080pにしか対応していないため、720pにしか対応していない機器や1080pだけど標準仕様の148.5MHz以外に対応していない場合は出力自体がされない、もしくは映像が乱れます。
手持ちのHDMI出力がある機器とWACOM Link Plus→Nreal Airで試したところ
- 完全に出力を諦める…PlayStation 4など
- ちゃんと映る…Nintendo Switch、Apple TV 4K(1st)
- 標準仕様のつもりで出力して画像が乱れる…Chromecast with Google TV、Fire TV(3rd)
みたいな感じになります。※出力機器の仕様変更などで変動する可能性があります
ちなみにNreal LightはWACOM Link Plusを使ってもGOOVIS HC2.0を使っても基本的にちゃんと映ります。Nintendo SwitchやPS4ではUSBオーディオで映像と音声のどちらも楽しめます。差別化なのかなあ…
GOOVIS HC2.0などで画像が乱れる場合の対応
先日みかけて膝を打ったのがCustom Resolution Utilityを使うという手法。元ツイートはUGREENの変換器を使用した場合の話でしたが、GOOVIS HC2.0でも同様の効果が得られたのでお知らせです。
PC側で変換器から通知される偽装されたEDIDを無視してNreal Airが対応している正しいパラメータで映像を送るという手法ですね。同様の機能はNVIDIAコントロールパネルなどにもあるので以下のパラメーターを参考に設定してください。何言ってんだかわからん…って方はWACOM Link Plusを買いましょう。
Pixel clock: 150.000 MHz
Scan type: progressive
Refresh rate: 60
Horizontal
Active pixels: 1920
Total: 2000
Blank: 80
Front: 32
Sync: 16
Back: 32
Polarity: positive
Frequency: 75
Size(in mm): 1920
Border: 0
Vertical
Active pixels: 1080
Total: 1250
Blank: 170
Front: 9
Sync: 5
Back: 156
Polarity: positive
Size(in mm): 1080
Border: 0
PCで対応できるのは分かった。他の機器はどうすんだってことで色々調べたらEDIDを途中ですり替えられる機械があるのでそれを使えば…って価格を見たらWACOM Link Plus買った方が安いので見なかったことにしました。
コンシューマー機器の多くはテレビのオーバースキャンに対応するために映像範囲を縮小する機能があるので、それで縮小して対応するのが一番安上がりですかね。
Nintendo Switchの場合はこんな設定ができるので、上が切れずに表示できるようにはできます。下が繰り返されるのは諦めてください…
おしまいに
PC以外でちゃんと映る機器を探すのは難易度が高いのでHDMI変換で使うのを目的にNreal Airを買うのは正直お勧めしないです。
そもそもケーブル長が限られるので据え置きのHDMI出力機器と接続して使うもんじゃないよなあって気がします。せいぜいUSB Type-C DP Alt出力があるノートPCとセットで使うぐらいが限界じゃないかな…
まあ癖のあるディスプレイをどうにかして使ってやろうってのは面白いんですけどね!
これがちゃんと出荷されればNreal Airは過去の物になる!かも?ちゃんと出荷されれば…
現場からは以上です。
コメント
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