RayNeoの電気メガネは持っていないんですが、3DoFなど特殊な機能を使用してる気配がなく専用品とは思えなかったのでバッテリー内蔵の携帯動画再生機として購入してみました。
結論から言えば多くの場合はRokid Stationより好適ではないかと感じます。
はじめに
「ARグラス」やら「スマートグラス」などと称して販売されている光学系にバードバス方式を採用したUSB Type-C接続サングラス型ディスプレイであるところの電気メガネは多くのユーザーにとって「両手が塞がらないディスプレイ」としか使い道がなく、主な用途は動画視聴なのではないかと信じる今日この頃いかがお過ごしでしょうか。
電気メガネの機能として内蔵されたセンサー類を使用した3DoFや6DoFといった頭や身体の動きを反映した画面表示がありますが、その機能を利用してる方はおそらく少数派でスピンバイクなどでのトレーニング中や電車や飛行機での移動中にフルスクリーンの動画表示ができれば良いと考えている方が多いのではないかと個人的には察しております。
そのような方に好適なのが今回購入したRayNeo Pocket TVです。
RayNeo Pocket TVとは
「USB Type-C映像出力に対応したバッテリー内蔵のGoogle TV端末」です。XREAL AirシリーズやRokid Max、VITURE One/Proなどの電気メガネやモバイル液晶などのUSB Type-Cディスプレイを接続してYouTubeやPrime Videoなどの映像を楽しむことができます。
もっと具体的に言えばChromecast with Google TVの本体とリモコンをくっつけてバッテリー内蔵させたようなものです。以前似たようなことをやったことがありますが、嵩張るのでとても持ち歩けるようなものではありませんでした。
届いてから知ったんですが、箱を見ると実はHomaticsというブランドでRayNeoではありません。さらにメーカーはShenzhen SEI Robotics Co., Ltdで、そちらで技適も取得されていました。型番はSEI700GHM。
公表されているスペックとしてはSoC Amlogic S905Y4-B、RAM 3GB LPDDR4、Flash eMMC 64GB、Battery 6500mAh/3.8V、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2となっております。microSDは手持ちに512GBまでしかないのですが、メーカー曰く2TBまで対応とのことでした。
RayNeo公式サイトの商品ページはこちらです。
Homaticsの公式サイトはこちらです。Google TV版とAndroid TV版があるようです。こちらには9軸IMUセンサが搭載されていて振って操作ができるような記載がありますが、RayNeoで販売しているバージョンにはその機能は見当たらなかったので有効になっていないか搭載されていないようです。
RayNeo Pocket TVの便利機能など
あとでちゃんと書くつもり。
物理ボタンに起動するアプリを割り当てられるカスタムボタンは便利。
バッテリー残量が設定画面で確認できて残量警告も表示されるのが便利。
XREAL Air/Air 2シリーズのUSBオーディオ機能に対応。RayNeo Pocket TV側のボタンで音量調節もできます。それ以外のRokid Max/AirなどDisplayPort音声ももちろん対応してます。
USB Type-C接続ができる液晶ディスプレイがUSB PD出力に対応していてもRayNeo Pocket TVをディスプレイ側から充電することはできません。
類似機種比較
左からRokid Station、RayNeo Pocket TV、XREAL Beamです。
Rokid Stationが充電はUSB Type-C、映像出力はmicroHDMIという扱いにくい構成ですが、それ以外は充電・映像出力共にUSB Type-Cです。
この類いのデバイスにはストラップホールもしくはストラップを装着できるケースを同梱して欲しい(※個人の印象です)
Rokid Stationのおさらい
Android TV搭載、SoCはRayNeo Pocket TVと同じAmlogic S905Y4ですが、RAMが2GBでストレージが32GBと弱いです。バッテリーも5000mAhなのでちょっと弱い。知る限り画面内でバッテリー残量表示を確認することができない。
とにかく映像出力がmicroHDMIで変換するための専用ケーブルが必要になるのが大変だるい。
スペックのわりになんか動作がもっさりしている印象です。動画再生はじめちゃえば操作しないから関係ないと言えば関係ないんですが、何をするにもワンテンポもっさりするのはあまり嬉しくないです。
microSDカードスロットは無いので手持ちの動画をローカルで再生するのには向いてません。
後継機でRokid Station 2が準備されていますが、3DoFに軸足を置いた製品になっているのでRokid Stationとは方向性が違うようです。2024年9月に出荷予定だったんですがNetflix認証が通らなかったとかで作り直しになっているようですよ?
総合的に判断して、2024年11月現在Rokid Stationは29,999円で販売されていて、RayNeo Pocket TVは28,999円なのでRokid Maxユーザーでも新規購入するならRayNeo Pocket TVにしたほうが満足度は高いと思います。
XREAL Beamのおさらい
充電中や使用中に熱い印象が強いXREAL Beamですが、こちらはメディアプレーヤーというよりは外部入力を3DoF化する機器ですね。申し訳程度にPrime Videoなどがインストールされていたりしますが、Widevine L3なのでSD再生しかできなかった記憶があります。
手ぶれ補正モードがデジタルカメラの電子手ぶれ補正みたいに画面の全画素を使わずに周囲を額縁にしてフルHDを縮小して表示しているためFoVは狭くなってたりします。たとえばNintendo SwitchでしばらくXREAL Beam経由で遊んだあとにXREAL Hub経由で直結して全画素使った画面を見ると「でかっ」って感じると思いますよ!
後継機?でXREAL Beam Proが発売済みですが、画面をタッチして操作する普通のAndroidスマホみたいな感じになっており映像入力もなくなっているので「Proとは…」という状態になってます。
個人的にはXREAL Beam Proはステレオカメラがおもしろく使えているので気に入ってます。もう何度かアップデートして洗練されれば他人にオススメできるぐらいにはなると思います。
Rokid Stationが見たまま軽くて149g、RayNeo Pocket TVはずっしり感のある202.5g。XREAL Beamは160gです。
RayNeo Pocket TVは厚みがあるので手に持ったときにちょっと収まりの悪さがありますが、昨今の250gを超えがちなスマートフォンが持ちやすいかと言われるとどっちもどっちだなあと思います。
付属品のケーブル
充電用のケーブルなのでUSB 2.0ですが、なんとeMarkerが内蔵されており5A対応。しかもPD 3.1 EPR対応です。なおPocket TVは前述の通り最大で12V1.5Aまでしか対応しておりませんので意味はありません。
充電中の様子
いつも通り空っぽにしてから電源オフでの充電です。
12V1.56Aぐらいで4割ほどいってから1.3Aちょっとにおちて8割をちょい超えたあたりでとても素直でなだらかなカーブを描いて2時間8分ほどでストップ。ヒゲが出ないとても素直な充電曲線ですね。
実用充電まで1時間30分といった感じ。
おしまいに
いつまでたっても書き終わらないので気が向いたらあとで追記することにします。
今日現在アマゾンジャパン合同会社でRayNeo Air 2sを買うときに一緒にRayNeo Pocket TVをカートに入れるとPocket TVの価格がまるごと値引きになるキャンペーンをしているので、併せて買うのもいいんじゃないすかね。
現場からは以上です。