電気メガネ

Rokid Stationをオススメする理由とダメ出し

Amazonのアソシエイトとして、8796.jp管理日誌は適格販売により収入を得ています。

Rokid Stationのオススメと駄目出し。駄目出し多めでやってこうと思います。

2023年12月現在の情報なのでご留意のほどよろしく。気が向いたら適宜加筆修正していきます。

はじめに

Rokid Station(RES102)はHiMediaが手掛けるGoogle Play対応デバイスに掲載されている正規のAndroid TV端末です。同業他社のAOSPベースのなんだかよく分からないモノじゃなくて正規のライセンス商品です。

なおRokid Stationという同じ名前で中国本土版が以前から発売されておりますが別物です。前面にホームボタンとか4つ並んでる方です。お間違えなきよう。

内部写真から読み取った主要構成パーツは以下の通り

SoCAmlogic S905Y4Quad core ARM Cortex-A35 / Mali-G31 MP2
RAMSEC K4F6E3S4HM-MGCJLPDDR4 2GB
ストレージSEC KLMBG2JETD-B041eMMC 5.1 32GB
ネットワークFn-Link 6222B-SRCIEEE 802.11 a/b/g/n/ac
Bluetooth V5.0/4.2
バッテリーShanghai BYD Co., Ltd. XR-RKD-013.85V 5000mAh / 19.25Wh

ちゃんとまっとうな部品を使ってる印象です。バッテリーもBYDなのでその筋では一流メーカーですね?

ちなみにGoogle謹製Chromecast with Google TVはAmlogic S905D3GでSK hynixのおそらくLPDDR4 2GB、ストレージはSEC eMMC 5.1 8GB、ネットワークはBCM43598です。互換性重視でRokid StationもAmlogicなんだろうなあと推測できます。
ちょっと古いAmazon FireTVでも使われていたりしたのでこの業界ではスタンダードに近いSoCです。

実際に使ってみて良いところと駄目なところを思いつくままメモしておこうと思います。

なお、バードバス方式の電気メガネに3DoFなんていらんやろ派の意見ですのであらかじめご了承ください。

駄目出し

ケーブル途中の変換器

Amlogic S905Y4がテレビに接続するセットトップボックスやメディアプレイヤー用のSoCなので映像出力がHDMIしかありません。これは以前調べたNreal Streaming BoxでもそうなのですがHDMI→DisplayPortに変換しないとRokid Maxなどでは使用できないため変換する必要があります。

変換チップを内蔵したNreal Streaming Boxと外付けにしたRokid Stationのどちらが正しいかというのは放熱や給電など様々な議論があることと存じますが、やはり専用ケーブルが必要であまつさえケーブルの途中に邪魔な物体があるというのは大変なマイナスポイントです。

専用ケーブル途中にある変換部分がUSB Type-C接続になってればまだよかった?それなら最初から変換チップ内蔵しとけって話になりますね…

microSDカード使えない

Rokid Stationのストレージは32GBです。出先でいつもWi-Fiが使えるとも限らないので動画ファイルを準備して~となると心許ない容量です。メディアプレイヤーとしてはスタンドアロンで使える方が嬉しいですね。

ストラップホールがない

梨地の塗装がすべすべしてるので滑って落としそうになります。ストラップホールがあれば首からかけるなり手首に繋ぐなりできるんですが…

ボタンロックが無い

電気メガネの良いところは外界がちょっと見えるので装着しながらのある程度の移動や作業が可能なところなんですが、ポケットに入れるとどっかボタン押しちゃって再生が止まったりホームに戻ったりするのが困りものです。

microHDMI

やはりRokid Stationにおける諸悪の根源はmicroHDMIです。

市販のmicroHDMIをHDMIに変換するアダプターを繋いでも接触不良でちょっと触ると画面が消えてしまったり刺さりが浅い印象で結局専用ケーブルじゃなければ使えません。

いかにも断線しそうなケーブルなので持ち歩くことを考えるとやはり心配のタネですし、スマートフォンとの接続も考えるとケーブルを2本持ち歩かないといけないというのはあまり嬉しくない…

動作がもっさりしている

Chromecast with Google TVと同じぐらいと言えばそうなんですが、Amazon FireTV Stick 4K Maxなどと比較すると動作のもっさり感は否めません。

Rokid Maxとの連携・最適化が不十分

microHDMI接続なのでRokid Max側のセンサーやマイクが使えないのは泣く泣く了承するとしても映像コンテンツ再生時にフレームレートを24fpsに合わせたり、メガネ側で再生コントロールぐらいできても良いんじゃないかと思います。

オススメポイント

画面を見ないで操作できる

Rokid Station本体にある物理ボタンで操作できるのは視界が制限される電気メガネ装着時にはとても便利です。

元々テレビ画面に接続して使うことを前提のAndroid TVなので字やUIも大きくて分かりやすいのも相まってスマートフォンをタッチパッドとして使用するSamsung DeXよりも便利な場面も多いです。

Google Play対応デバイス

公式対応は強いです。非公式にアプリを不正に入手してインストールする必要がなく安心感があります。

前半に書いたように基本的な中身はChromecast with Google TVと変わらないのでAndroid TV対応アプリは普通にPlayストアからインストールして使用できます。
Amazon Prime VideoやDisney+、dアニメストアもインストールできます。
Netflixは別途ミカジメが必要らしくインストールできないのですが、そのうち対応してくれることを期待しましょう。販売台数が増えればきっと対応してくれることでしょう。

普通に動く

上記Google Play対応デバイスに掲載されている通り、ある程度のテストを通っているので普通に動作します。

この界隈のデバイスで「普通に動く」ということのいかに素晴らしいことか…画面は1920×1080で縮小もなくアプリもPlayストアでインストールできて普通に動く。「当たり前」のありがたみを喝采したくなる気持ちを共有しつつ杯を傾けたいレベルです。

なお、Chromecastもパチモンと違ってPCのChromeからAmazon Prime VideoをRokid Stationにキャストできるので著作権保護されたコンテンツでも飛ばせます。

とはいえAndroid TVという枠の中の話なのでマルチタップのタッチパネルありきのアプリは使えませんし、GPSが必要なアプリも使えません。そこはご了承ください。

Widevine L1対応

DRM InfoでGoogle Widevineを確認するとちゃんとSecurity Level L1なのでAmazon Prime Videoなどで高画質再生が可能です。

老舗だけあってHiMediaちゃんとしてる。

空冷ファンが無い

騒音のわりにあまり冷やせているとは思えない空冷ファンが内蔵されているXREAL BeamやVITURE Oneネックバンドとは違い動作音は無音です。

充電中はそれなりに発熱します。でも熱い!というよりあたたかいぐらい。

充電中のRokid StationをFLIRで撮影した様子

充電してる様子を見ると1時間半ぐらいでおおむね8割。満充電まで2時間半ぐらいって感じ。

参考までにXREAL Beamの話はこちら。

実働4時間半

Rokid StationからRokid Maxに繋ぐケーブルの途中に測定機をつけた様子

Rokid Maxの明るさを最大にしてゲーム実況のYouTubeを連続再生したところ公称5時間のところ実働4時間半でした。

XREAL BeamやVITURE Oneネックバンド同様充電しながらも使えるので給電できる状態では無限に使い続けられます。

おしまいに

繰り返しになりますが、普通に動くというのはこの界隈のデバイスでは得がたいのですが、元々電源やリモコンが別でテレビに接続して使用する機器のOSなのでバッテリー内蔵でコントローラーが一体化、DisplayPortに変換して電気メガネを接続する用にはできていないので選んでも使えない謎の設定とか色々あります。

目的や方向性を決める旗振り役にもうちょっと細部まで目配りしていただいて悪いところを潰して良いところを伸ばすよう頑張っていただきたいです。

Rokid Station Proはたぶんこの方向性じゃなくてXR方向っぽくて個人的には違う違うって言いたい。いや、その方向性が悪いとまでは言わないけど完全に開発リソースそっち全振りになってない?そっちばっかり注力しないでこっちももう一押し頑張って!!というお気持ちを表明しておきます。

現場からは以上です。

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