昨日届いたXREAL Oneですが、やはり裸眼では厳しいのでインサートレンズの必要性を感じレンズフレームを注文し届いたので…という話
※衝撃的な映像が含まれます
はじめに
昨日「発売日に届いた」とお知らせしたXREAL Oneですが、眼鏡単体での3DoFが素晴らしくてXREAL Air/Air 2よりインサートレンズの必要がないか(理由後述)と思われたのですが、1時間2時間と使っていると眼球が無理をしている感があり、やはりインサートレンズは必要なのではないかと思い至った所存。
XREAL AirがまだNreal Airと呼ばれていた当時に銀座まで行って作ってもらったインサートレンズ、XREAL Air 2では互換性があってそのまま使えたのですがXREAL Oneは非対応に。また新しく作るか…とも思ったのですが、Nreal AirのインサートレンズをバラしてXREAL Oneのフレームにつけられるという怪情報を見かけたのでチャレンジしてみましょうと…
XREAL One専用レンズフレーム
商品名 Lens Frame
品番 X9001
2025年1月18日現在の販売価格は1,499円です。
新旧比較
眼鏡への取り付けパーツの形状が全く違います。XREAL Air/Air 2用は鼻あてのパーツでレンズフレームをメガネ本体に固定していたのですが、XREAL One用はレンズフレームをそのままメガネ本体に取り付ける格好になっています。
事前情報通りレンズをフレームに固定するのはネジで同じ間隔に見えます。
並べてみて気づいたことはフレームの幅がXREAL Air/Air 2用とXREAL One用で異なるということです。案外重要。
レンズを交換してみよう!
外そうとしてギュッってやったら左目用のレンズがパキッって割れました…
おしまい!
いや、外す前からネジの近くにヒビが入ってたから危ないかなあと思ってたんですが、思ったよりあっさり割れましたね…かなしい…
さて、割れてしまったモノはしょうがないとして、得られた知見を書き残しておきます。
ネジがXREAL Oneの方がちょびっっっっとだけ細いようでAir用のレンズに空いている穴では微妙ですがスカスカになります。
XREAL Air/Air 2用と比べるとXREAL One用はレンズ取り付け位置が広く、XREAL Air/Air 2用を流用すると専門用語で言うところの「光学中心」がズレるのであまり好ましい状態ではないはずです。
専門店で測定して作成した場合、レンズの光学中心を考慮して切り出しているはずなので少なからず影響は出るでしょう、水平方向に5ミリほどのズレがどの程度影響するかは個人差があるかと思いますが。
結論としては、ちゃんとXREAL One用にインサートレンズを用意しましょうという事になります。
銀座…行くか…
XREAL Oneレンズフレームの取り付け方法
ビックリするほど難しい!!マジかよこれ消費者にやらすんか???ってぐらい細かい作業です。比較的手先が器用と言われるジャパニーズでも尻込みしちゃうレベルだと思います。
あらかじめ鼻あては外しておきましょう。
この設計は正直いかがなものかと…ゴムパーツで穴埋めしてない方がよかったのではと思いました。
おまけ、XREAL Eye用の穴
ゴムパーツを外した下にある21個のポゴピン用ターゲット。
3DoFでインサートレンズがいらないんじゃないかと思った理由
理由後述って書いたのをすっかり忘れてました。
話せば長いんですが、視点を固定した場合の「視野(Field of View = FoV)」は両目だと左右180°以上あるとされていて、その中で精度の高い部分は「中心視」と呼ばれます。
この中心視は1~2°程度とされていて、実際に文字を読む場合などはこのエリア内に対象を入れないと認識することができませんというのが前提知識。なお、一般的な視力検査=中心視の検査です。
つまり、「文字を読む」時は中心視を読みたい場所に向ける必要があるわけです。本を読む場合、意識しているかは別として視線を動かしたり(眼球運動)、顔を動かしたり(頭部運動)していますよね。
XREAL Airなどの電気メガネは目の前にディスプレイが貼り付いている状態です。単純に映像を表示している場合(0DoF)は顔を動かしても目の前にあるディスプレイが一緒に付いてきてしまうので眼球運動のみで中心視を対象に向ける必要があり細かい精度が要求される「文字を読む」という行為は大変疲れます。なので電気メガネはあまり眼球を動かす必要がない動画視聴に向いているとされるわけです。
XREAL Oneがメガネ単体で対応している「空間ディスプレイ」=空間に画面が固定されている状態(3DoF)だと眼球運動だけではなく一般的な液晶ディスプレイを見ているのと同じように頭部運動を組み合わせて中心視を対象に向けることができるようになります。これは劇的な進化なのです。マジで。
XREAL OneのFoVは公称でも対角線で50°なので、視野全体からしたらとても狭く、3DoFで画面サイズを大きくしているとディスプレイが四角く切り取られてしまいます。VRゲームでは中心視の周り周辺視で動く敵などが見えないとお話になりませんが、「文字を読む」場合は極論すれば中心視とほんの少しの有効視野しか見える必要がないので充分広いです。見切れている部分はどうせ文字が読めるほどの精度が出ないエリアなので「文字を読む」場合に文字通り目に見えなくても問題にはなりません。
で、何の話でしたっけ。そうそうインサートレンズが要らないかなって思った理由でしたね。個人的に裸眼視力がそれなりにあり、仕事で1日10時間ぐらい液晶ディスプレイとにらめっこできる程度の中心視の視力があるので、適切な文字のサイズならXREAL Oneの3DoFで問題なく見えているんですよ。なので必要無いかな~?って思ったのですが、3DoFだと60センチほど離れたところにある実物の27型液晶ディスプレイを見ているときよりかなり疲れるんですよね。そもそも0DoFだと過去のNreal Light以来ずっと全体的にぼんやりしてしまうので、いつも通り焦点距離の問題かもしれないし瞳孔間距離の問題かもしれないので、インサートレンズで調整してやれば改善できるんじゃないかな~って感じでやっぱり必要かなと。
XREALは焦点距離が遠めに設定されているので、手元を見たり遠くを見たりで焦点移動が頻繁に発生するから疲れてる説もあります。
おしまいに
XREAL Air/Air 2用のレンズが割れ、XREAL Oneでも使えないという悲しい結果だけが残りました…
出費が!痛い!!
現場からは以上です。