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EcoFlow RIVER 3(230)とDELTA 3を買った話

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夏に落雷による停電が何度かあったのでUPS代わりにRIVER 3(230)を買ったら思ったより良かったのでDELTA 3も買ったよという話です。

はじめに

夏に落雷による短時間の停電が繰り返し発生しておりまして、そのたびに仕事部屋のネットワークが切断され大変難儀していたのでネットワーク機器のバックアップ電源として発売されたばかりのEcoFlow RIVER 3(230)を購入したのでした。

以前購入した他社製のポータブル電源はAC充電するために巨大なACアダプターが必要で充電中にファンの音がうるさくて室内で使うのが憚られるレベルだったんですが、EcoFlow RIVER 3(230)はめっちゃ静かで室内に置いておいてもほぼ無音。動いてるのか心配になるレベルで静かなので大変気に入ってしまい、デスクトップPCでもエアコンでも電子レンジでもヘアドライヤーでも問題なく動作するDELTA 3も追っかけで購入した次第。

えー?リチウムイオンバッテリーって爆発するやつでしょ?スマートフォンに入ってるような小さなバッテリーでも危険なのに家の中にそんな大きなバッテリー置いて大丈夫?って思うじゃん?

最近のポータブル電源はリン酸鉄リチウムを使用した安全なバッテリーになっているんですよ!

リン酸鉄リチウム(LiFePO4)バッテリーとは

リチウムイオンバッテリーの一種であるリン酸鉄リチウムであるところのLiFePO4はスマートフォンなどで使われているいわゆる「リチウムイオンバッテリー」であるところのコバルト酸リチウム(LiCoO2)を正極にしたバッテリーに比べるとエネルギー密度が低いのですが、炎上する危険がほぼ無いので安全です。さらに3,000サイクル後の容量が80%と謳われているので10年以上は使える計算になっていたり、放置時の自己放電がとても少なくて充電した状態で1年保存しても10%程度しか減らないので備蓄にも向いています。

一番のメリットは安全性ですね。家庭内で長時間使用するので炎上の危険が無いというのはとても安心感があります。

一般的なリチウムイオンバッテリーが1セル3.6Vなのと比べると3.2Vと若干低いのでおよそ24V必要な場合は3.6Vだと7セルなんですが、3.2Vだと8セル必要となっております。

充電時に必要な電圧は1セルあたり最大3.65Vです。充電電圧が異なるので専用の充電器が必要になるので注意が必要です。過充電をしても炎上はしないんですが、急激に寿命が短くなるそうです。

あとは氷点下での充電もセルへのダメージが大きいとされているので要注意です。ポータブル電源では低温時にエラーが出て充電できない、さらに-10℃以下だと出力もできなくなるはずなのでセルへのダメージは考慮しなくていいようになっていますね。

最近のポータブル電源はUPS(無停電電源装置)的な使い方ができる

商用電源接続時にAC出力はパススルーでバッテリーを介さないん(バイパスモード)ですが、電源遮断時にRIVER 3(230)で20ms未満、DELTA 3は10ms未満でインバーター駆動に切り替えができるのでUPS的に使用できるのがポイントです。

ホンモノのUPSはUSB接続でPCをシャットダウンできたりするのですが、こちらはバッテリーが切れたら電力供給が止まってしまうので簡易的な用途にはなるのですが、雷による短時間の停電やエアコン使いながら電子レンジとゲーミングPCを同時に使ってブレーカーが落ちた時などにネットワーク機器の電源が落ちないのはかなり安心感があります。

いわゆるUPSは鉛蓄電池を使用していて2~3年ごとにバッテリー交換が必要になるんですが、LiFePO4は10年以上使用できるとされているのでランニングコストが抑えられるので一般のご家庭でのネットワーク機器などのバックアップ電源には好適かと存じます。

なお、後述のRIVER 3 PlusではPCとUSB接続してちゃんとUPSとして使用することができるようになっているようです。へえ。

EcoFlow RIVER 3(230)

うちでは光回線のONUとWi-Fi AP兼ルーター、監視用のネットワークカメラへの給電(平常時15W程度)で使用しております。

230Wh(19.2V 12Ah)のLiFePO4バッテリーを搭載したポータブル電源です。AC出力は最大300W。

ちっちゃく(255 x 212 x 113mm)て軽い(3.5kg)!!

2024年10月20日頃に購入、クーポン適用で20,085円でした。

初期設定は60Hzなので、関東地方の方はAC出力オフ状態でAC出力ボタンを10秒長押しすることで周波数を切り替えることができます。アプリでやる方が簡単ですが。

アプリでやる設定と言えば、UPS的に使う場合は自動タイムアウト→ACタイムアウトを「常時稼働」にしておきましょう。ひょんなことでタイムアウト判定されてしまうと厄介です。

イマドキのポータブル電源なので1時間ぐらいでフル充電できるAC充電だけではなくシガーソケットやソーラーパネルでの充電も可能です。ソーラー入力は11~30V 8Aの最大110Wまでなのでパネルの仕様を確認して接続しましょう。アプリで設定できる「バックアップリザーブ」機能でソーラーパネルからの充電をメインにして足りない分を商用電源から充電することもできたりするので天気のいい日中はソーラーパネルから充電して夜間足りなくなったらAC充電というハイブリッドインバーターのようなコトもできるようです。

とにかく低騒音と100Wh未満の機器を使用した場合の稼働時間を大幅に延長したというのが売りですね。

繰り返しになりますが、とにかく低騒音です。通常使用時はほぼ無音。フルパワーで充電したのは買って届いたのを箱から出した最初だけなんですが、それでも気になるほどの騒音はありませんでした。

いまいちポイント

AC充電、DC充電の入力端子のフタが邪魔…

あとはUSBなどの直流出力はACバイパス使用時でもバッテリーを使用するので、充放電が発生してしまうのが注意事項です。

AC出力にACアダプターを使用すればACバイパスで基本的にはバッテリーを消費しませんので、UPS的に使う場合はAC出力のみ使うようにしましょう。

上位機種 EcoFlow RIVER 3 Plusとの違い

RIVER 3とRIVER 3 Plusは名前こそ似ていますがDELTA 3とDELTA 3 Plusの差異とはだいぶ違います。

容量230Wh→286Wh
AC出力定格300W→600W
ソーラー入力110W→220W
停電時の切り替え20ms→10ms

デザイン的にはRIVER 3では何もなかった背面に各種入力とAC出力があり、机の上とか背面が開いている棚で使う想定のようです。

RIVER 3 PlusはちゃんとUPSとして利用できる

あ!UPSとして使うためのUSB Standard-Bがありますね。まだ提供されていないようですが、PCで使用する管理ソフトウェアを使うことで本格的なUPSとして使用することができるようです。これは明確な違いですね!

AC出力が600Wなので、一般の家庭で使うPCサーバーなら概ね賄えそうな気がします。
(※一般の家庭にPCサーバーはない)

RIVER 3 Plus専用エクストラバッテリー

また、RIVER 3 Plusは専用のエクストラバッテリーが用意されています。286Whと572Whの2種類。基本はRIVER 3 Plusと接続して使用するんですが、なんと140W対応のUSB Type-Cポートがあり、単独で充放電することが可能になってます。巨大なモバイルバッテリーですね。

RIVER 3 Plusに286Whのバッテリーを追加するとRIVER 3 Max、572Whを追加するとRIVER 3 Max Plusと呼称するようです。Max Plusでも858Whで、しかもAC出力などは変わらないのにセールで81,754円。普通にDELTA 3買った方がいいような?分離して使えることに意義があるんでしょうけど。うーん…

えーと、モバイルバッテリーの容量表記でお馴染みのmAhだと、286Whを単純に3.6V換算すると79,444mAhになりますね。572Whは158,888mAhですね…

EcoFlow DELTA 3

1024Wh(51.2V 20Ah)のLiFePO4バッテリーを搭載したポータブル電源です。AC出力は定格1500W、サージ電力3000Wなのでモーターのような始動時に大きな負荷がかかる電気製品にも対応可能です。

やや大きく(202 x 397.6 x 283.6mm)てやや重い(12.5kg)!!

2024年11月27日購入、クーポン適用で69,850円でした。内容を考えるとめっちゃ安くない?

初期設定がAC 60HzなのはACタイムアウトが常時稼働になっていないのはRIVER 3(230)と同じですので、地域や用途によって適切に設定しましょう。

停電時の10ms未満での切り替え、AC充電時にフル充電1時間かからない、600W以下の使用で30dBの低騒音が売り。

フルパワーでも使用している機器から出る騒音の方がよっぽどうるさい印象。

別売の拡張バッテリー(1kWh)を4個接続することで最大5kWhの巨大ポータブル電源になります。ポータブルとは…

DELTA 3専用エクストラバッテリーは公式サイトのセールで55,000円だったのですが、もうちょい足してDELTA 3追加した方がいい場合ない?って思っちゃった。

初回充電時の排熱の様子

フルパワー充電で排熱は50℃近くまで上がりましたがファンの音は鳴ってることは分かるけどゲーム中のPCのファンよりは静かでうるさいなあという感じではなかったです。

RIVER 3(230)でイマイチだった入力端子のフタは…

しまえる!邪魔にならない!!!

上位機種 DELTA 3 Plusとの違い

メーカーサイトによるとソーラーパネル入力が500Wから500W*2の合計1000Wになるのと、USB出力が140W充電に対応してたりUSB Standard-Aの出力も強化されているようです。

2024年11月29日現在のブラックフライデーセールでの販売価格はDELTA 3が約7万円で即納、DELTA 3 Plusが約8.2万円で12月半ば予定でした。

DELTA 3 Plusには謎のソーラーハットがおまけでついてくるようなんですが、いらねえしすぐ欲しいのでDELTA 3にしました!

見落としてる差異があってもまあACバイパスでUPS的に使う場合には影響ないでしょう。

おしまいに

最初からDELTA 3を買って全部それで賄えば良かったのではという気もしますが、ある程度の時間の停電でも落ちたら困るネットワーク機器といざとなったらシャットダウンしちゃえばいい消費電力の多いメインPCでは用途が違うから2系統分けて予備電源を用意するのは可用性の視点では価値があるのではないでしょうかと自分に言い聞かせてます。

中国からLiFePO4のセルやらBMSやらなんやら一式パーツで輸入して、22sqの圧着やらなんやら自分で組み上げてたのに比べると隔世の感がありますね。お手軽だしお手頃だし保証まである!

一家に一台!

現場からは以上です。

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