電気メガネ

NTT QONOQ Devices MiRZAに見るLetinAR FrontiAR Pro(B42)が興味深い

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公式YouTubeから引用 https://www.youtube.com/watch?v=GL9e-uVjAcI

実際に現物を見たことはないんですが、MiRZAのスペック表見てたらLetinARの名前があったので調べてみたら興味深かったのでメモ

はじめに

NTT QONOQ DevicesのMiRZAという電気メガネについて「無線接続?法人・産業向けの絵に描いた餅だろう」って思ってあまり興味を持ってなかったんですが、スペック表を見てると「※LetinAR社独自の薄型ミラーバー方式の光学モジュールを採用」という一文があり、薄いからウェーブガイド方式だと思い込んでたけど違うんだ??って調べはじめたらなかなか興味深かったですよ!

NTT QONOQ Devices MiRZAとは

高額モジュールにLetinAR社製FrontiAR Proを採用、Snapdragon AR2 Gen1搭載の無線電気メガネです。

みんな大好きな6DoF対応。矯正レンズは別売りで248,000円。

まだ一般コンシューマー向け製品ではないようですが、今後の展開に期待したいです。

(MiRZAの話題はここまで)

LetinAR PinTILTとは

公式サイトから引用 https://letinar.com/en/pintilt

LetinAR社が開発した光学系

XREAL Airなどで一般的なバードバス方式と暗くてなかなか解像度が上がらないことでお馴染みのウェーブガイド方式との比較でメリットを並べてます。

  • 構造がシンプル
  • 耐久性がある
  • 大量生産しやすい
  • レンズが薄い
  • 物理的なサイズが小さい
  • 画質が良い
  • 光の効率が良い
  • 透過率が良い

いいとこ取り!ホンマか?

バードバス方式の電気メガネはいくら「サングラスのような~」って言っても「そない出っ張ってるサングラスがあるかよ」って気持ちがあったんですが、これだと「サングラスのような」でも許せそうな厚みに見えます。

厚みで言えばウェーブガイド方式が薄いんですが、左右にプロジェクターが必要で幅がどうしても広くなってていくら小型化しても限度があるやろって思いがあったのもPinTILTだと一般的なmicroOLEDパネルが使えるから解決…!ホンマか?

PinTILT構造の解説動画

一般的なバードバス方式からハーフミラーを分割して折り畳んでこんなに薄くなったよという動画。

折り畳んで??

3方式比較動画

無駄になる光が少ないよというのが最大の注目点ですね。

後述するFrontiAR Pro(B42)は表示装置がXREAL Air 2と同じソニー製ECX348E(5000cd/m2)でFrontiAR Proは公称1100ニト、XREAL Air 2は公称500ニトになってるので理屈は合ってますね。

しかし、これが絵に描いた餅じゃなかったらウェーブガイド方式の立場が難しくなりそうですね。PinTILTの方がコスト安そう。

FrontiAR Pro(B42)

公式サイトから引用 https://letinar.com/en/product

現状最新の製品のようですね。パネルにソニー製ECX348Eを採用して、FoV 45°、明るさ1,100ニトを実現しています。

FrontiAR(B40)との違いはPinMRじゃなくてMirror Barになってるからやや外が見えにくくなって明るさが増してるってことなのかな。Proって名前の方が全面的に良いかと思いきやARというかMR的にはB40の方がメリットありそうな気がしますね。

アイボックスが縦4mm、横8mmというのはやや狭いのでは?と思います。開発キットが大小で2種類のIPDに対応しているのはそういうことなんじゃないかな?MiRZAが1サイズなのは日本人向けに調整してあるってことなのかな?やや懸念点ですね。ブリッジをレールにして左右動かせるようにできればいいのにね!

アイレリーフが18mmになってるので、通常のメガネよりやや眼球から離れた位置にレンズある感じですね。おかげで視力矯正用のメガネをかけた上にダブルメガネをしてもちゃんと見えそうです。

さて、FoV(Field of View=視野)が45°というのはXREAL Air/Air 2などの46°よりちょっと狭いですね。このFoV表記は対角での数字なので、水平40°で垂直は21°と備考に書かれています。人間の有効視野は左右に35°、FoVで言えば水平70°程度とされていますので、VR的な使い方を想定した場合Meta Quest 3は水平FoVが110°なのと比べるとかなり狭く感じることと存じますが、空間ディスプレイとしての利用を考えると人間がちゃんと文字を読める中心視は1~2°程度とされているので、実は十分実用的です。FoVが広くてもPPD(Pixel Per Degree=1°あたりの解像度)が全体に均一で低いとなるとピントが合ってるはずの文字もぼんやりしてしまうので併せて確認したところです。

おしまいに

前提知識なしでMiRZAのスペックを見てたら対応機種がAQUOSだから中の人はシャープっぽいなあなどと感じたんですが、株式会社NTTコノキューデバイスという会社はNTTコノキューとシャープの合弁会社だった。なるほどね。

んで、MiRZAは6DoFでカメラやらなんやらが必要だからなのか、FrontiAR Pro(B42)の制約なのかわからんけどレンズ周りの厚ぼったい感じどうにかならんかったんかな。大橋巨泉さんみたいな黒縁メガネ。

パネルがソニー製ECX348Eなので、基本的にはXREAL Air 2の光学系をまるごと取り替えるだけで動きそうな感じですが、XREALは自社で光学系作ってたと思うので採用しないだろうなあ…

FrontiAR Pro(B42)もしくはFrontiAR(B40)に調光できる液晶シャッターつけてUSB Type-C接続の3DoF電気メガネに仕上げて7万円程度で売ってほしい…

LetinARという企業まったく知らなかったんですが、世の中は知らんことだらけだ…

今回知らない用語を調べてたらソニーの技術者が解説動画を公開してたのを見かけたので大変勉強になりましたよ!

現場からは以上です。

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