Snapdragon 8 Gen1を搭載している割には安価なmotorola edge 30 proというスマートフォンがありまして、「Ready For」という外部ディスプレイと組み合わせてパソコンのように使える機能に対応しています。
光学シースルー型HMDであるところのNreal Airと組み合わせると大変便利な機能なんですが…というお話。
Ready Forとはなんなのか
Nreal Airユーザーには馴染みが深いSamsung DeXと似たような機能でスマートフォンの画面とは別のアプリ(デスクトップ環境)を外部ディスプレイに表示できます。
さらにスマーフォンの画面をオフにしても外部ディスプレイの表示が継続されるので「動画を見る」場合大変重宝します。
Nreal Airは結局のところ「動画を見る」が主な用途になると思うので、スマートフォンの画面が点灯していると電力を無駄に消費しますし、ちょっとしたことで誤操作が発生して再生が止まったりするので画面をオフに出来る機能は大変重要です。
※USB Type-C DP Altに対応しているスマートフォンでもミラーリングしか対応していない場合は画面をオフにすると外部ディスプレイへの出力が止まります。
Ready ForにはPCと連動してスマートフォンのカメラをWebカメラとして使える機能とか色々あるんですが、今回対象としてるのは「スマートフォンの画面をオフにしても外部ディスプレイで別アプリを使える」なのでそれ以外は無視します。
Ready Forの画面はこんな感じ
実際にedge 30 proにNreal Airを接続して表示されるデスクトップ環境が左です。右はMOVERIO BT-40を接続した場合。
Nreal Airを接続した場合ものすごく画面が狭くなります。Windowsで言うタスクバー部分が全部表示できてないレベルです。
どちらもスペック上はフルHDでNreal Airは4メートル先に130インチ、MOVERIO BT-40は5メートル先に120インチで見えるという触れ込みになってます。実際に見比べるとNreal Airの方が画面が大きく見えるんですがなぜこんな事に…
Nreal Airはおよそ5.5型ディスプレイ
実はNreal AirのEDIDを見てみると表示サイズは12cm x 7cmということになってます。EDIDの仕様上単位がセンチメートルなので数字が若干丸まってますがiPhone 6 Plusの画面とほぼ同じ5.5型サイズです。
一方MOVERIO BT-40は89cm x 50cmなのでおよそ40型になります。
つまりどういうこと
画面の解像度(1920×1080)ではなく画面の物理的なサイズに合わせてユーザーインターフェイスの大きさを変えてくれてるわけです。
5.5インチで小さいアイコンだと見えないでしょ?って親切ですね。5.5インチのスマートフォンでWindowsにリモートデスクトップ接続するとアイコン小さすぎてタップできねえよ!って思うので本来は大変助かる機能ではあります。今回のケースではありがた迷惑ですが…
なので「使いにくい」というタイトルになるわけです。
設定で変更できないの?
いちおう表示サイズとフォントサイズの調節ができて、一番小さくするとこんな感じ。
タスクバーに使用中のアプリアイコンがギリギリ表示されるので使えなくもないんですがやっぱり使いにくいです。
おしまいに
motorola edge 30 proを買ってからなんとか活用できないものかと散々設定を探し回ったんですが今のところいい感じに出来そうな設定が見つかってません。
Snapdragon 8 Gen1でパワフルなのに軽くて薄くて安いのでこれさえなんとかなればNreal Airとセットでオススメできるのになあ…惜しい!
Motorolaさんは良かれと思ってやってくれてるんだと思いますが、もうちょっと調整できればいいのになあと思います。Nrealさんは確かに手持ちで使うiPhone 6 Plusと同じぐらいの見え方かもしれませんがEDIDの数字はもうちょっと大きめにしといてくれても良かったと思います。
なお、Samsung DeXは画面サイズ気にせず表示してくれるのでNreal Airでも使いやすいです。Galaxy S20 5GだとmicroSDカードも使えるので大変オススメです。
ならSamsung DeXでいいじゃんって話なんですが、過去にNreal LightでSamsung DeXを起動できなくされた苦い思い出がありまして…
もうサムスンはNreal Lightのサポートもしなくなってるから大丈夫だとは思うんですが、誰かの気が変わってNreal Airも使えなくされると困るので逃げる先を確保したいわけです。
現場からは以上です。