孤高の若い猫に育ったはなくろさん1歳のころ。
はなくろさんに人生を変える出会いが訪れた。
私の友人「8796.jp管理人」との出会いである。
彼は、猫好きで猫好きでおまけにもひとつ猫好きの男。
我が家で好き勝手に暮らしている猫達を見て目を輝かせて
「ここは地上の楽園だ!」
とは言わなかったが、とりあえず気に入ったようだった。
彼はその後もしばしば猫を見にやってきては
ママチャリの後ろかごで寝ているはなくろさんをこっそりなでたり
はなくろさんのいとこの猫をなでたり(こちらは手をなめるくらいに慣れていた)
なめられすぎてやがてかまれたり
ジーパンで爪とぎされたりして
「痛い!でも気持ちいい!」
と、マゾヒスティックな黄色い声をあげるのだった。
ある日、彼ははなくろさんをだっこしようと試みた。
だが、猫の扱いに慣れていないためか、脇の下でぶらーんというおかしな抱っこになった。
おかしな抱っこではあったが、はなくろさんは暴れなかった。
ぶらーんと宙に浮いたまま、ぐるぐるぐるぐる喉を鳴らしたのだった。
彼はそのぐるぐるをしばらく聞いたあと、
「俺、こいつ気に入ったからもらうわ」と言ったのだった。
はなくろさんの人生に、何かが起ころうとしていたのである。
まだまだつづく。
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